小さなうつわのメッセージの「折々の記 第61号 」

折々の記第61号

神様のおつかいが神様の大切なものをいれるうつわをさがして
一日中歩かれましたが見つけることができませんでした
山の端に夕日のしずむのを眺めていらっしゃいました

小さなうつわは山陰の山すその村外れの片隅で神様の大切なものをいれるうつわになれる日を楽しみに待っていました

今日も夕日に挨拶をします

「また、明日」

夕日も山陰の山すその村外れの片隅の小さなうつわに最後のひかりのすべてを投げかけて山の端に沈みました

夕日が沈む最後のひかり眺めていらっしゃった神様のおつかいは山陰の山すその村外れの片隅に キラリと光るものを御覧になりました

小さなうつわは 今は神様のおそばです 神様の大切なものをいれるうつわです

小さなうつわは 見えますか
ええ 見えますとも 透き通っているから

それでは 小さいか大きいか わからなくなっちゃった と
ある人がつぶやきました

1978年3月3日


旧小さなうつわのメッセージ(山梨版)は、こちら